校長メッセージ
群馬高専とは?
群馬工業高等専門学校(以下、群馬高専)は、今から60年前、実践的・創造的技術者を養成することを目的とした5年間一貫教育を行う高等教育機関として、1962年(昭和37年)に創設された高専第一期12校のうちの1つとして開校されました。また、1995年(平成7年)には専攻科が設置されました。
卒業時に準学士が授与される5年制の本科には5つの学科が、また修了時に大学改革支援・学位授与機構の審査を経て学士の学位が授与される2年制の専攻科には2つの専攻が設けられており、開学以来、本科・専攻科あわせて約1万人の卒業生・修了生を輩出してきました。
本科卒業生及び専攻科修了生のうち、就職希望者の就職率は、毎年ほぼ100%であり、本科卒業後の専攻科進学や大学編入学、及び専攻科修了後の大学院進学率も高い状況となっています。
群馬高専の教育の特徴
教育理念・目標
これからの社会は、ヒト、モノ、情報、さらにはあり方や存在、考え方、そういった様々なものが科学技術を媒介にして繋がり、新たなものや価値を生み出していく社会ではないかと考えています。このような社会では、基礎的な知識をしっかり身につけ、様々な体験を通して得られたものを活用して、新しいモノや価値を生み出していくことが求められていくと考えています。
このため、群馬高専では、「科学技術を通し、地球と人の調和をはかり、人類の繁栄に貢献できる人材を育成する」ことを教育理念とし、「最も得意とする工学の知識と異なる分野の工学の知識を融合することにより、専門分野を広い視野で捉えることができ、将来、より高度な技術的課題に取り組むことができる基礎能力を有する技術者を養成する」ことを教育目標として教育・研究活動に取り組んでいます。
確かな、そして広い裾野を持った知識・技能の習得
具体的には、基礎学力をしっかり身につけられるようにするとともに、座学と、実験・実習・演習などの体験型学習を有機的に組み合わせた教育により、より確かな知識と、いわば頭と手足が同時に働き動くエンジニアを育てたいと考えています。
さらに、本科1・2年生の学科を横断したクラス編成や、専攻科のPBL(Project Based Learning)型の授業の開講などにより、異なる専門分野を持つ学生たちが互いに刺激し合い、創造力を育み、より裾野の広い専門分野を学べるような環境を整えています。
国際対応力を育む教育
国際化やICTの進展により、国内外を問わず、様々な国の技術者等と一緒に仕事をする機会も増えています。このため、英語力や国際対応力を身につけるような教育を進めています。
例えば、高学年でも英語の授業時数を充実させるとともにTOEICの受験を授業として取り入れたり、一部の授業では英語で授業を行ったり、国内外の大学・研究機関等で実際に仕事をしている研究者から「英語で専門分野の授業を聴く」講座を行っています。
また、近年はコロナ禍のために実施できていませんが、約1ヶ月の語学研修をはじめとする海外の大学との交流などの機会を設けているほか、留学生の受け入れなども行っています。
チャレンジへの支援
高専には、勉強以外にも様々なチャレンジをする機会があります。
部活動も盛んですし、アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト(高専ロボコン)や全国高等専門学校プログラミングコンテスト(高専プロコン)など全国の高専が競い合い共に高め合う場も多く用意されています。
また、大学や企業等との共同研究や開発支援、企業説明会やインターンシップなど、連携して行う各種活動も活発に行っており、研究活動や企業について学べる良い機会となっています。
群馬高専では、このような取組を通して、皆さんの学びたいこと、興味があること、叶えたい夢や想いを実現するために、私たち教職員は、全力でサポートしていきます。
独立行政法人 国立高等専門学校機構
群馬工業高等専門学校長 三谷 卓也